「おのずからなるもの」や「うつろうもの」をテーマに、主に日本絵画の伝統的な技法・材料を用いながら作品を制作しています。
江戸時代の琳派の作品に見られる「にじみ」や「たらしこみ」といった技法の研究を起点として、「自然(じねん)」の考えに関心を寄せ、自身「みずから」が描くことと、水墨や絵の具の動きで基底材上に「おのずから」起こる現象との往来によって、自然との対話を探究しながら制作します。
近年は、文人文化にも憧憬を持ち、スタジオから離れた山や森、異国の街などに身を置き、その土地で感じる空気から自身の内に現れる「ノイズ(さわり)」のイメージ化を模索しています。